地域と共創するサービスデザインで、豊かな生活を実現
大和ハウス工業 × KMD「大型商業施設の新しいモビリティサービス」
リアルプロジェクト閑(いとま)では、現代社会や文化におけるさまざまな経済活動の現状をフィールドワークし、豊かな生活を実現するためのサービスデザインに取り組んでいます。佐藤千尋プロジェクトディレクター/専任講師の指揮の下、調査、分析、設計、試作のプロセスを繰り返しながら、より現場で求められるサービスの設計を目指しています。
2021年秋、愛知県春日井市に開業した複合商業施設「iias(イーアス)春日井」において、KMDは大和ハウス工業と、新たなモビリティサービスの運用開始に向けた共同研究を実施しました。同社の村田順氏はプロジェクト参画の理由について「少子高齢化やポストコロナの模索といった課題があるなかで、ショッピングモールにおける人やモノの移動について考える機会にしたいと考えた」と話します。KMDでモビリティサービスを研究する井原慶子特任教授(Future株式会社CEO)も加わり、春日井市民や商工関係者とともに、地域活性化や脱炭素、街のDX化といった観点から電動バイクとクラウドシステムの開発を監修。施設の開業前には、商品のデリバリーやモビリティシェアに焦点をあてサービスの実証実験を行いました。
実験にあたり、KMD生たちは春日井でフィールドワークを実施。商品デリバリーに同行してサービスの流れを体験したり、生活者の声を拾い上げました。「我々は“弟子入り”と呼んでいますが、信頼を構築することを含めて、現場の人たちが見ている世界を細やかに体得することが大事」と佐藤プロジェクトディレクター。どのような改善が必要かを検討し、作っておしまいではなく持続可能なサービスデザインに落とし込むところまで担います。
特に地方では、先端的なデジタルシステムを受け入れてもらうのは容易ではなく、時間をかけて市民の意識を変えていく必要あります。村田氏は引き続き、「複眼的な視点をもつKMD生と一緒に、最終的にはMaaS( Mobility as a Service )を通じた暮らしやすいまちづくりにつながるような取り組みにしていきたい」と展望を語ります。研究室を飛び出して、目の前にいる人をいかに幸せにできるか。このリアルプロジェクトのポリシーに基づき、作ってから育て続けることでいかに地域に貢献し続けられるかを問うサービスデザインの活動を続けていきます。
(本記事は2022年3月に作成されました。)

